■人生の空売り
株式取引から学ぶべきことはまだある
例えば、通常ビジネスを行う折、多くの人は美辞麗句を並べ立て、聖人を装いながら自分の株を上げていく手法を取っている
金儲けしたいと顔に書いてあるくせに金に興味ないみたいな顔をする人が如何に多いことか
こういう手法は株式市場ではロング(買い)ポジションを取ることに該当するだろう
しかし、この真逆の方法を取るという手もある
それは空売りである
自分の人生を空売りするのである
即ち自分の株を下げるような言動や行動を意図的に敢えてすることによって自分の株価を下げていくのだ
これをやっている人の好例は炎上商法屋である
わざと人に嫌われる言動や主流派とは異なる見解を取ることで、狙い通りに注目を集めることができる
多くの人は忘れがちだが、
その人の株価が劇的に上がっても人々は注目するが
その人の株価が劇的に下がっても人々は注目するのである
マイナスがプラスになることも
プラスがマイナスに転じることも
結局は全く同じ現象だといえる
どちらにせよ注目されるという事実に変わりようはない
ビジネスの要訣のひとつはできる限り多くの人に自分を知ってもらうということ
知ってもらえれば知ってもらえるほど敵も多くなるのだが、同時に必ず味方も比例して増加していく
つまり自身のビジネスの裾野が知ってもらうことによって大幅に広がっていくという事なのである
そこに自身の株価など一切関係ない
株式市場では
値上がり銘柄トップ5は無論注目されるのだが、
値下がり銘柄トップ5も同様に注目されるのである
だから自分の人生の空売りはビジネス成功に極めて有効であると私は見る
要は自分の捉え方次第、活用次第
敵も味方に変えられるし、
毒も薬に変えることすらできる
もともと私は美辞麗句をつのり、聖人君子気どりする輩が大嫌いだったので、ビジネスで仕事をやっているとはじめから公言してきた
すると、ある芸能活動をされている顧客の方は、そういう風に正直に言う人の方がむしろ好感が持てると私に語った
誰もが知っている有名な人が、である
ちょっとしたことで自分自身の人生を投了してしまう人が多い昨今であるが、
人生はダメであればあるほど良いし、人生は成功していればいるほど良い
中途半端は一番報われない
実は真の負け犬は、
可もなく不可もない
何の変哲もない、
聖なのか悪なのか、
強いのか弱いのか、
酸いのか甘いのか、
黒なのか白なのか、
判別不能な人だと私は考える