往西俊治のブログ

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BTFPは紛れもない金融緩和

M2とナスダックは高い相関にあり、BTFP(バンク・ターム・ファウンディング・プログラム)が始まって、即ちステルス金融緩和(≒例えばM2の上昇)が始まったのを契機にナスダックは上昇しました。


BTFPは紛れもない金融緩和です。

最近のアメリカのニュースでもBTFPを悪用し米銀行各社が低金利で融資を受けて収益を上げていたことが表沙汰になっています。

このBTFPというのはとんでもない内容で、保有債券等の含み損を決算時に計上しなくて良いといったモノまで含まれています。(これが前々の記事で私が批判してきた米銀行決算の期限付きルール改訂なわけです)
これは米政府が粉飾決算を合法的に米銀行各社に許容していることを意味します。

だからこそ、怖いと言えます。
米地銀のニューヨーク・コミュニティ・バンクの株価が先週末に暴落しましたが、ここは商業用不動産の価値棄損が痛手となったようです。(前前川言われている通り米地銀は商業用不動産が主要な収入源のひとつです)

水面下でこうした銀行の崩壊は現在進行形でステルスで進行しているといえるでしょう。
メガバンク対岸の火事ではないでしょう。