往西俊治のブログ

思ったことを書く

テクニカル分析は信頼できるものではない

いつも気になることがあるのだが、罫線屋って何なの?という話です。
ツイッターで海外のトレンドを見ると、時折、NVIDIAがどうのこうの、BITCOINがどうのこうのトレンドに挙がっています。
そういうのを見るとチャートに罫線=ラインをひいている人を非常に多く見受けます。

こういう人を見ると、何やってんの?と本気で思えます。(特に斜め罫線を引く人)

罫線屋というのは株式等でテクニカル分析を行う人を揶揄して形容する用語です。
テクニカル分析で、中・長期の安値と直近安値、中・長期の高値と直近の高値に罫線を弾いたりしていて、

「それでトレンドラインを超えたとか、割り込んだ」
「高値切り上げだ!」
「安値切り下げだ!」
とか言っている人が大変多く存在します。

高値が切り上がっていることや安値が切り下がっていることは素人でも誰でもわかります。そんな情報に何の価値も有りません。後述しますが、例えば暴落は高値切り上げ後に高頻度で発生します。

 

テクニカル分析で当てになるのは厳密な意味合いでは出来高のみでしょう。
移動平均線などは現状把握には使えますが、これを用いて売買することは私は皆無です。テクニカル分析に関しては、出来高以外の情報は、現状把握にのみ使用するのがスマートだと私は考えています。

出来高急増した時は、トレンド形成の公算が大きいでしょう。(これは感覚的に中学生でもわかることでしょう)

 

ただ、テクニカル分析アノマリー的なモノはあります。例えば、水平に目立っている安値に罫線を引くと、チャートがそこで何度も反発しているというようなことがわかる例です。

これはIndex(日経平均だとかSP500だとかの指数)で言えば、そこが先物、オプションの大口建玉保有価格帯、損益分岐点になっている投資銀行が少なくないことを多くの場合、示す場合が多々あります。

(私は海外投資銀行による露骨な株価操縦を幾度となく見たことがあります。ある時は暴落相場でです。

 



話が逸れましたが、
こうした面の意味合いでは、罫線を"水平に"引くのも完全な無駄ではないのですが、こういう人は先物、オプションなどのデリバティブ方面の建玉増減、売買高の精査もしておかないと片手落ちになることでしょう。(理由を理解していないとダメですし、自分で大証のデータを計算していれけばテクニカル分析するまでもなく、わかることです)

よって、まあついでに言うとですけど、
罫線でまだ役に立つのは水平ラインのみ*です。
(*まだ役に立つと言っているように減算式の意味合いでの記述です)


話を戻しますが、
暴落は高値を更新してから頻発することが超長期でチャートを見ていると理解できます。例えば、コロナ暴落もリーマンショックもITバブル崩壊も日本バブル崩壊も、高値を更新してから発生しています。(もちろん時間差で大きな値幅の下落が起きることも有り)

そして、執拗以上に暴落しました。テクニカル分析をやっている人は、「最高値更新(または直近の高値切り上げ)=買い」と短絡的に飛びつきました。
そういう人たちがロスカットした分が株価の執拗な下掘りに大いに貢献したわけです
古くから「鬼より怖い一文新値」という格言が残されていますが、そういうことです。

このように高値が切り上がり、安値が切り上がったから、上昇トレンド開始というのは一般論としての現状の把握には役に立ちますが、現実的投資行動において何の意味も持ちません。(小学生低学年にもわかる情報など何の役にも立ちません)

何度も言いますが、暴落は高値を更新してから発生するケースが極めて高頻度です。
さらに言うと、暴騰は安値を更新してから発生するケースも然りです。
このように、ブルトラップやベアトラップは相場で日常茶飯事に発生しています。大口資産を保有する投資銀行個人投資家(イナゴ)という名の燃料が欲しいわけで、暴落する前には買いイナゴを暴騰する前には売りイナゴを燃料として利用するわけです。

私は、出来高の他、矛盾するようですがボリンジャーバンドテクニカル分析として使用していますが出来高以外はやはり本質的意味合いではテクニカル分析ツールとしてまっとうなものではないと考えています。
ボリンジャーバンドは株価の偏差値(標準偏差)を見るモノなのですが、株や先物、オプションの世界の標本空間が、そもそも正規分布であることを証明する論文等拝見したことがありません。

株の世界がもし正規分布になる場合は、世界の全国民に100万円(各々の国の通貨価値での)配り、相場に政府が強制参入させ、何の情報源もなしに自分の頭だけで投資を行うような形式(実際、有りえないが)をすれば正規分布に近づくと思います。(富豪も100万円しか投資は許されない)

しかし、現実は違います。一人の資産家、投資銀行等が高レバレッジで相場を動かす人為的なモノばかりになっているわけです。例えば、ひとりで東証の1日の売買高(2兆から3兆)を投資可能な個人すら存在するわけです。(規制はあるのですが)
挙句の果てには、各国中央銀行まで参入し相場は完全に官製化している始末です。こんな人為的なモノが正規分布になるはずはないでしょう。

ただ、正規性を欠いた標本空間であっても、ボリンジャーバンドで、例えばσ(シグマ(標準偏差))が+6とか+8とかになればインサイダー取引が行われている公算大だとか読み取ることはできます。

しかしながら、
私はボリンジャーバンドアノマリー的な値動き(例えば+1σを割り込むと中心線、-1σ近辺まで下がる公算が高い)ですとか、株価の現状把握のためのみ(ボリンジャーバンドが収束すると株価は上下に大きく動く(株価が長期間、小動きのときは上下に大きく動く時節が到来するのは当たり前。株価が動かない時期が長く続くと利ザヤが取れないので投資銀行等は破綻する))に利用する程度という形態を取っています。

最期に、ファンダメンタル分析の方がテクニカル分析よりも明確に重要だと言えます。決算書やアニュアルレポートを読めば、その企業(及びその同業種企業)の概ねの現状、今後の見通しがわかります。

しかしながら、国際情勢分析ファンダメンタル分析を遥かに凌駕すると考えています。
私は国際情勢分析を最重視しています。

罫線屋(ここではテクニカル分析の講演等を行っている人)は金鉱山の採掘に失敗した人が、あの山では金塊が出ると人々に吹聴し、それに唆された人々につるはしを売って大儲けする代替ビジネス展開者にしか見えません。

大投資家のジム・ロジャーズは罫線屋はボロ靴を履いていると鼻で笑っています。

"テクニカル分析手法を人に売ることで巨万の富を築いた人を私は知っているが、
テクニカル分析を用いて巨万の富を築いた人を私は知らない。
罫線屋はボロ靴を履いている"



 

この文章は下書きです。時間のある時に清書、加筆していきます。